渋谷駅東口地下広場
場所の立地特性を空間に表現する
場所の立地特性を空間に表現する
歩行者動線と都市インフラが複雑で過密に交錯する都心の地下空間に認められる要素の多様性とそれらを成立させる現代の土木技術など、渋谷ならではとも言える立地特性を最も印象的に表現できるデザインを追求した。天井や壁仕上げを省略し、大規模な地下構造物が作り出す空間のスケールを活かすとともに天井を流れる渋谷川の緩やかカーブのシルエットを見せた。仕上げを省略する事で発生する漏水のリスクを想定した導水パンの見せ方、展示や広告などの空間活用の自由度を確保するための下地アンカーを構造躯体に予め用意しておくことなど、空間の利用価値を最大化するための基盤を整えた。この場所での空間体験を通して、現代のリアルな渋谷から川が流れていた過去の渋谷と未来の渋谷をつなぐ空間と時間の流れを想起することができるランドスケープである。
住所:東京都渋谷区
規模:1,900m2
竣工:2019.12
事業主:渋谷駅街区土地区画整理事業施行者
協働/建築:パシフィックコンサルタンツ
照明:岩井達弥光景デザイン事務所