河田町コンフォガーデン
住まいと街の環境文化を醸成する
住まいと街の環境文化を醸成する

河田町における市街地住宅の計画は、住宅供給からまちづくりへと、業務の重心をシフトさせつつある都市基盤整備公団のモデルプロジェクトとして位置づけられるものである。そのためランドスケープのデザインでは、敷地の中に確保される3つのオープンスペース(場)とその周辺に立ち現れる8つの特徴的なシーン(河田町八景)を通じて、このプロジェクトを河田町という東京都心の成熟した地域の環境へと開いていくことを意図している。特に、この地域に蓄積されてきた歴史と文化とのつながりが体現された美しい街並みの形成にむけて、「アーティファクト・artifact」という概念を取り入れている。これは、ランドスケープを構成する様々な要素に、機能的・経済的な合理性を担保しつつもアート性を付加し、住まいと街の環境文化を醸成するための手がかりを創ろうというものである。 検討の対象となっているのは、特別なオブジェクトとして設置されるようなアートピースではなく、舗装、階段、照明、ファニチュア、フェンス、ウォール、植栽など、集合住宅の屋外空間には必要不可欠なものばかりである。

住所:東京都新宿区

規模:25,480m2
竣工:2003.09
事業主:都市基盤整備公団
協働/建築:シーザー・ペリ アンドアソシエーツ、LPA、イガラシステュディオ