早稲田アリーナ
第二の大地
第二の大地
屋上ひろば = 「 戸山の丘 」
アリーナの屋根部分には、1階と2階を繋ぐ「戸山の丘」と名付けられた屋上ひろばを設けました。通常、屋上緑化というと薄層(20cm 程度)で行われることが多い中、ここでは第二の大地とも言える環境を目指し、平均100cm の盛土を行っています。この十分な土量は、落ち葉や落枝が堆肥として土壌に還元されることによる地力の維持や、実生による更新を可能にし、自然界の循環メカニズムに近い環境を生み出します。植栽する木々も雑木林の様に多種多様な植物を混植しつつ、早稲田近辺の既存の樹種を含めることで、周辺の緑との連続性を持たせています。人が通るスロープのそばには、季節の変化を感じ取ることのできる植物を配植したり、樹木を人の目線に近い位置に植える等、自然の変化を感じやすい工夫を行っています。このように人の活動の場に自然を実感したり、体感できる場所をつくることを「バイオフィリックデザイン」と言い、工学的にも知的生産性が向上するデザイン手法のひとつとして、近年、注目を集めています。
住所:東京都新宿区
規模:5,485m2
竣工:2018.11
事業主:早稲田大学
協働/建築:
山下設計
清水建設一級建築士事務所
受賞:AACA賞 優秀賞(2019)、環境・設備デザイン賞 II 建築・設備統合デザイン部門 最優秀賞(2020)、第19回 屋上・壁面緑化技術コンクール 国土交通大臣賞(2020)