長崎原爆死没者追悼平和祈念館
追悼空間のランドスケープ
追悼空間のランドスケープ
この業務では、国の被爆者援護法に基づいて長崎市の平和公園内に設置された施設の敷地計画とランドスケープデザインを実施した。当該施設は、原爆による死没者を追悼するとともに世界の恒久平和を祈念し、併せて国際的な交流を行うという崇高な使命をおびており、建築の内部空間とともに外部空間のありかたにも、相応の品格が求められていた。
敷地内においてバスや乗用車の駐車場を確保すること、隣接する既存施設との関係に配慮することなど、制約の多い計画条件を克服し、追悼空間の外部にふさわしいランドスケープデザインを実現している。また、都市公園法による建築面積の制約をうけて、建築ヴォリュームの大半を地下化することが求められるという条件のものとで、地上部には半径40mの水盤を配し、その周囲を常緑樹の高生垣で囲い込むとことによって、追悼空間としての雰囲気を創出した。
住所:長崎県長崎市
規模:15,390m2
竣工:2003.03
事業主:国土交通省九州地方整備局
協働/建築:栗生総合計画事務所
受賞:グッドデザイン賞(2004) 、BCS賞(2005)