なみきスクエア
周辺との調停
周辺との調停
この施設は、ランドスケープが関わる部分として大きく2つに分けられる。一つは街と直接に関わる敷地周囲の街路レベルの部分、もう一つはこの建築で特徴的な屋上緑化である。街並との関係においては、並木広場とセンターモールに面した部分はスケールに合わせた高木の植栽スペースを確保し、街と建築との間に「緑」を挿み込むことで両者を親和させ、その樹冠の下に多様なアクティビティを生み出す可能性をのこした。
一方、様々なレベルに展開されている屋上緑化では、建築の内部から屋上への視線の抜けが、屋上スラブのレベルを上下にずらすことによって可能になっている。内部では植物を透過、反射した光がスラブの隙間からさし込み、緑色の色彩効果が感じられる。また、緑を視覚的に取り込むために床レベルを下げるとともに植栽基盤の厚さを必要最小限に抑え、屋根の見附を薄く見せることを試みている。
住所:福岡県福岡市
規模:9,343m2
竣工:2016.04
事業主:福岡市
協働/建築:山下設計